艦隊これくしょん -艦これ- コミックアンソロジー 呉鎮守府編
(DNAメディアコミックス/一迅社)
A5判、149頁

カラーイラスト4点、アンソロジーコミック14本収録
表紙イラスト:有河サトル(twitter/pixiv/blog

848円+税(2013/11/05発行)
※既刊のアンソロではこの「呉鎮守府編」だけA5判(ヤング
コミックスより大きめサイズ)なので書店で探す際は注意

※ネタバレ注意
個人的なお気に入り作品 ※掲載順です ※管理人の主観です

鬼怒おこなの? 南高春告(梅干)twitter/pixiv/blog
「提督は律儀ですねぇ そして阿呆です」
鬼怒ちゃんが秘書艦になろうと頑張るお話。ドタバタコメディ系。提督LOVEな鬼怒が新鮮で可愛いんですけど、なんていうか…この漫画、青葉が青葉青葉してて可愛すぎるんです。ドヤ顔とか、獲物を狙う記者の顔とか。あと、鬼怒にぬいぐるみ抱っこされている球磨の絵も破壊力がマジパナイです。青葉に関しては「記者キャラ」という独自性で、いろいろなアンソロで良い脇役をこなしてる気がします。とりあえず、この漫画を読めば鬼怒を「マジンガー立ちのコラ素材」としか認識してない人もその魅力に気づくこと間違いなし。あと、やっぱ青葉が可愛いです。

クリックしすぎにご注意ください 高原由twitter/TINAMI/blog
「キミ提督の評価ひっくいな!!」
雪風、ヴェルヌイ、龍驤ちゃんの三人が提督のなでなでについて熱く語ります。4コマギャグ漫画。提督による執拗ななでなで責めで暗黒面に傾いた雪風の毒吐きが斬新です。くれぐれも秘書艦のクリックしすぎにはご注意ください。

瑞鶴さん早く出てー! ほた。twitter/pixiv/blog
「瑞鶴…いいの?」「(よくねえー!?)」
艦これあるある話の定番「いない姉妹艦に話しかける」をネタにした正規空母たちのお話。しかも、いないのは多くの提督が苦しむ「瑞鶴」。艦これはこれがあるから「はやくおねーちゃん(orいもうと)に会わせてあげたい」とモチベが高まるんですが…やはりどうみても「電波」ですよね。二人姉妹ほど多い気もします。アンソロではなかなか出番がない蒼龍さん、飛龍さんもいっぱい描かれています。「おびえる加賀さん」。なんていうレアな絵も見れます。

鷹と雲 緒原博騎twitter/pixiv/blog
「そのときはまた助けてくれるんですよね?」
史実で縁のある「古鷹」と「叢雲」を題材にしたややシリアス系のお話。戦闘シーンあり。現状貴重なシリアス系です。叢雲、古鷹の双方が魅力的に描かれ、また敵役として登場する「軽巡ト級」もデカくて悪くてとてもカッコイイ。web上には史実における艦の最後を艦娘に置き換えたイラストや漫画が多数ありますが、やはり自分的には艦娘たちが史実の縁を元に、因縁を乗り越え、断ち切る展開の方により熱いものを感じます。そういう意味で痛快な一作でした。なおこの作者さんはpixiv上でも漫画を公開されています。そちらも是非オススメ。
古鷹と叢雲の縁に関しては右リンク先を参照。サボ島沖海戦(Wikipedhia)

北上さんが出撃中に すきま
「ほかの女と仲よくするなってコトかしら」「(殺気…)」
北上大井阿武隈モノ。独特の絵柄とキャラ解釈の個性で良い雰囲気をだしています。本土決戦に備えた最大級の人間魚雷「回天」搭載母艦として終戦を迎え、そして工作艦として戦後の短い時代を生きた北上と、その時代を知らない大井の差。その心情を描いたところに数多ある北上大井モノより一歩抜き出た感がありました。ネコっぽいイタズラっ子北上様が可愛いってのが大きいんですけど。なお、呉鎮守府編にはもう一本北上大井阿武隈モノが掲載されています。そっちはもっとライトな感じ。この作品も決して重くは描いてはいないのですが。そこも良いところだったり。

関連リンク
艦これアンソロジー呉鎮守府編 「きさまこのゲームやり込んでいるなッ!という感じ」(アキバBlog)※画像サンプルあり